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「しもつけしき 石橋縁側」体験レポ!

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グリム通りに現れたオープンテラス!?

「新型コロナウイルス」の感染拡大に伴い、私たちの生活は少しずつ変化しています。「3密回避」や「新しい生活様式」が叫ばれる中、下野市石橋駅西口周辺で新たな取り組みが始まりました。

それが、オープンテラス「しもつけしき 石橋縁側」!

歩道という公共空間活用による「3密回避」、「新しい生活様式」を兼ね備えた取り組みで、JR石橋駅西口の「グリム通り」に並ぶ4店舗が取り組みに参加しています。店舗前に設置されたテラス席には、イスとテーブルが置かれ、飲食や会話を自由に楽しむことができます。

テラス席の利用により「人の顔が見える安心感」や「場所への注目」など、これまでと違った見え方も期待されています。なんと、期間限定(10/1~11/30予定)の取り組みだそうです!

「この機会を逃すまい!」と、参加店舗を巡りましたので、その時の様子をご覧ください。

添灯虫

JR石橋駅西口から徒歩1分ほどにある、「おでん、焼きそば、お好み焼き」の晩酌セットが目にとまる「添灯虫」。

入口を入ってすぐにカウンター席に座ると、目の前で「お好み焼き」や「焼きそば」が鉄板で焼かれる様子を眺めることができる。

「お好み焼き」を食べていると、お店の方とお話しするきっかけが…!

みなさんは何の集まりなの?

「シモツケ大学」の集まりです。地域で活動する人たちが世代を超えて、新たなつながりや居心地の良い場所を作っていけるように取り組んでいます!

そうなの。正直、いま石橋寂しいからね~。一歩ずつ進まないと、後退していくばかり。

動いてみないと、良いも悪いも判断し難いですよね。お店の前のテラス席はどうですか?

新聞を見て来てくれた人も結構いたよ。ありがたいな~と思ってね。

【リポーターの感想】

テラス席から新しい「きっかけ」が生まれたのは嬉しいですね。少しずつ取り組むことで、良い変化が生まれるといいな。お好み焼き、また食べに行きますね!

住所栃木県下野市石橋240-27
電話0285-53-7964
営業時間11:00~14:00
16:00~25:00 (LO 24:30)
休業日無休
交通アクセスJR石橋駅西口から徒歩1分
※正確な営業時間や定休日等はお店にご確認ください

菜海

JR石橋駅西口から徒歩1分ほどにある、昭和レトロな雰囲気の居酒屋「菜海」。夕方になると人が集まり、賑わっている様子が伺える。

店内にびっしりと張られたメニューを食べるには、お酒の注文も必須だ。今回はテラス席で食事を楽しみたかったので「たこ焼き」を注文。

焼きあがったタイミングを見計らって、お父さんにお話を伺った。

(カウンターに置かれた、栃木県内の焼きそば特集の本を見ながら…)このお店が「ポン酢焼きそば」で紹介されてますね!

そうそう、昔ね!だから置いているんですよ~。

オープンテラスを利用している人はいますか?

満席だったときにテラス席で食べていたなぁ。席が空いたら店内に入ってきたよ。その日は寒かったからね。

【リポーターの感想】

10月になると夜は冷え込みますよね。そんな中で食べるアツアツのたこ焼きは絶品でした。
別日にお店の前を通ると、スーツ姿の男性がテラス席で電話をしていました。使われ方は様々ですね!

住所栃木県下野市石橋240-1
電話0285-53-0137
営業時間11:00~14:00
16:00~25:00 (LO 24:30)
休業日無休
交通アクセスJR石橋駅西口から徒歩1分
※正確な営業時間や定休日等はお店にご確認ください

安兵衛

JR石橋駅西口から徒歩1分ほどにある老舗料理店「安兵衛」。お店の前には「うな重」や「穴子天重」など食欲をそそるメニューが並んでいる。

お財布と相談した結果、「穴子天重」と「焼肉定食」を注文。

料理が届いたタイミングを見計らい、女将さんにお話を伺った。

お店で働きはじめたのはいつ頃からですか?

10代の頃からずっとやっています。最初は食堂だったんですよ。鰻屋を始めたのは、石橋ではうちが最初なんじゃないかな。

石橋で初めて!すごいですね~!このテラス席について感想を聞いてもいいですか?

私はこうゆうの好きですよ。昔はみんな、ご飯を食べた後に縁側でビールを飲んでいましたね~。

【リポーターの感想】

「まち中にオープンテラスは新しい!」と思っていましたが、石橋の皆さんは自然とやっていたんですね。
「勉強になるなぁ」と思いながら、「穴子天重」と「焼肉定食」を頬張りました。今度来たときは、うな重食べるぞー!

住所栃木県下野市石橋295
電話0285-53-0119
営業時間11:00~13:30    16:30~22:00
休業日日曜日
交通アクセスJR石橋駅西口から徒歩1分
※正確な営業時間や定休日等はお店にご確認ください

守屋鮮魚店

JR石橋駅西口から徒歩5分ほどにある「守屋鮮魚店」。店内に入ると、まぐろやサーモン、タコやつぶ貝が並べられたショーケースが目に留まる。

つぶ貝と、アジフライを購入し、テラス席に座って食べることに。

夕方6時頃の時間帯は、石橋駅に向かって歩いている高校生が多いようだ。行きかう人や車を眺めながら、お店のお父さん、お母さんにお話を伺った。

お店を始めてどのくらい経ちますか?

この場所では昭和51年くらいからやっています。以前は別の場所でやっていて、移転してきたんですよ。

歴史のあるお店なんですね!テラス席を置いてみてどうでしたか?

1週間くらい前に女の人が少し話していたね~。ちょっと一休みって感じでしたよ。

下野新聞にも載ったみたいで、友達の同級生から電話かかってきたよ。「何だ酒売るのかい!?」ってね。もちろん、売らないよって答えたよ(笑)

【リポーターの感想】

この後も、お父さんたちが子供の頃のまちの様子、最近のお魚事情など、話がどんどん広がりました。
地元の高校生がテラス席に座って、話を聞く姿も見てみたいな~と思いました。

住所栃木県下野市石橋427
電話0285-53-0588
営業時間9:00~19:00
休業日日曜日
交通アクセスJR石橋駅西口から徒歩5分
※正確な営業時間や定休日等はお店にご確認ください

石橋縁側を体験して思うこと

<縁側の役割を実感>

「安兵衛」さんのお話にもありましたが、昔は夕方になると、縁台でお酒やお茶飲んでいたそうです。縁側は家の中と外をつなぐ中間領域で、コミュニケーションの場としても活用されてきました。一方で「石橋縁側」は、店舗と道をつなぐ中間領域となっています。実際に座っていると、散歩中のお母さんと何気ない会話をすることも!「自然とコミュニケーションの機会が生まれてステキだな」と感じ、縁側のような雰囲気を実感しました。

公共空間の新たな可能性>

普段グリム通りを利用している方々は、見慣れない光景に少し驚いたかもしれません。中には、「あれ、こういう使い方ができるんだね」と思った方もいると思います。小さな変化でも、思うことは色々とありますよね。歩道という「公共空間」を活用することで、日常の新たなワンシーンが生まれました。では、この先どんな変化が起きて、まちが変わっていくと思いますか?私の中では、「自由に使えるなら、私もこんなことをしてみたい!」と思う人たちが次第に増えていき、一人一人がまちを自分ごととして楽しんでいく。そんなストーリーが展開されていく可能性を感じています。その先に、暮らしやすく豊かなまちが生まれていくのではないでしょうか。

<最後に一言!>

石橋縁側の情報を聞いたときの感想は「面白い!使ってみたい!」でした。これをきっかけに、石橋のまちを歩き、まちの雰囲気や食事を楽しむことができました。最後になりますが、石橋縁側は期間限定(10/1~11/30)の取り組みです。「石橋縁側に座る光景が日常になったら、どんな変化が生まれるだろう!?」地元の高校生が座りながらお店の方々と話す姿や、市外から訪れた人が地元の方々と交流する姿など、妄想は膨らむばかりです。肌寒い季節ですので、しっかりと防寒して、石橋縁側に参加してみませんか?そして、石橋のまちに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

一般社団法人カゼトツチに所属。居場所を増やすこと、個人や団体の想いを地域の方々に届けることをテーマに活動中。「地域の課題に取り組む方々の想いを届けて、協力者を増やしたい!」