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〈とちぎ地域づくりインターンシップ2022@県央エリア〉課題解決の現場に入って活動体験!
昨年度より第2回目の『とちぎ地域づくりインターンシップ』が、2022年の秋より開始しました。とちぎ地域づくりインターンシップとは、若者が地域づくりに関わる機会を日常的に増やし、地域を温かく変革させていくためのきっかけをつくるインターンシップのこと。継続的に地域と関わり合えることを目標として、栃木県を中心に地域活動を行う実践者(団体)とマッチングし、想いや活動の意義を体感することができます。
県央エリアでの活動体験は、3団体各々がぞれぞれの課題に向き合いながら日々活動している現状を現場で感じることができる活動体験になりました。
参加者はみんな地域づくり初体験ということで、最初はドキドキして顔を見合わせて緊張した様子でしたが、活動体験を重ねていくにつれて主体的に地域づくりに関わろうという姿勢に変化していきました。
この記事はそんな変化を起こした活動体験を県央エリアのコーディネーターを担当した中山が皆様にお伝えします✨
昨年度の活動体験レポート(県央エリア)はこちら
まずは、活動受入団体3団体のご紹介をします。
食品庫整理から支援セット作成まで!-NPO法人フードバンクうつのみや-
最初の現場は、食品を支給する支援だけではなく、相談者が自立して生活できるように寄り添ってサポートをしていく活動をされているNPO法人フードバンクうつのみやさん。
事業内容やフードバンクとしての歴史、今の活動に至る背景等の講習を受けたあとは、食品倉庫に足を運び架空の人物想定のもと、その方に向けた支援セットの作成体験を行いました。
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自分の分や家族の分までは買い物をしたことがあるけれど、リアルに食に困っている方、さらに1日分だけではなく3日分や5日分の食品セットを作らなければいけないということで、参加者はみんな頭を悩ませて相談し合いながら食品を選んでいました。
3回ワークを行いその都度スタッフの方からフィードバックをもらうことで、最後のワークではそのケースに合ったセットを作れるようになっていました。
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『フードバンク』という言葉は聞いたこともあり、どのような活動を行っているかも何となく知っていた参加者のみんなでしたが、実際に活動している方から話を聞いたり自分たちの頭と体を動かして活動をしたことで、より理解が深まり活動の重要性を感じることができました。
フリースクールの子どもたちとクッキー作り!-NPO法人キーデザイン-
次の現場は、①不登校の小中学生向けのフリースクール「ミズタマリ」②不登校の小中高校生向けの家庭教師「ホームスクール」③お子さんの不登校のことで悩みを抱える保護者向けLINE相談支援「お母さんのほけんしつ」等を行っているNPO法人キーデザインさん。
フリースクールや不登校の子どもたちの現状のレクチャーから始まり、子どもたちとの接し方を学んだ後、実際にフリースクールに通っている子供たちや親御さんたちと一緒にクッキー作りを行いました。
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クッキー作りはみんなで作り方を検索するところから始まり、2チームに分かれて各々の班で協力し合いながら一生懸命作りました。
メインとなるクッキー作りも盛り上がりましたが、生地を寝かせている時間に突如始まったゲーム大会が一番盛り上がりました。3箇所で別のゲームが開催され、大人も子どもも関係なく真剣に勝負している姿が印象的でした。
肝心のクッキーはホットプレートで焼くことになったのですが、クッキーというよりスコーンのような感じになりましたが味は美味しかったのでみんな満足そうでした。
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『不登校』と聞くとみなさんはどのような印象を抱くでしょうか。いろんな見方があるかもしれません。否定的な意見を持つ方もいるかもしれません。しかし、フードバンクさんでの活動を通して参加者のみんなや僕が感じたことは、不登校の子どもたちは普通に学校に行っているこどもと何ら変わらないということです。何らかの理由があって学校には行けてないかもしれないけれど、学校に行くことができない(または行かない選択をした)その子を責めることはしてはいけないと感じました。
想像だけにとどまらず、実際に自分の目で見て肌で感じることはとても大切なことなんだなと再認識する活動体験になりました。
地域食堂と野外ライブ!-NPO法人ポン・テ-
最後の現場は、栃木県さくら市喜連川(フィオーレ地区)を中心に、地域コミュニティの活性化・循環する社会を目指す活動をしているNPO法人ポン・テさん。
事業内容や現状の説明、目指している景色をお話いただいた後、①地域食堂班と②野外ライブ会場設置班に分かれて活動体験を行いました。
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①地域食堂班では、野菜を洗ったり皮を剥いたりする食材の下ごしらえから始まり、豚汁を作りました。②の野外ライブ班は音の基礎から学び、野外でライブをするための音響準備や会場準備を行いました。②のライブ班が早めに終わったため、みんなでおにぎりを握って充実した時間を過ごすことができました。
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ポン・テさんでの活動では、自分たちだけですべて行うのではなく、地域住民の方がお手伝いをしにきてくれたり差し入れを持ってきてくれたり、一緒に場を作ったりすることで『場』が完成していく様子を体験することができました。
地域づくりには地域住民の協力があってこそいい『地域』になっていくのだろうなと感じることができる時間になったと思います。
県央エリアの3団体での活動は『地域づくり』の多様性に触れる活動体験になりました。
昨年度とはまた違った地域づくりを経験することができたことで、やはり地域には魅力がたくさん溢れているし、学生のうちから地域と関わることによって、①自分の居場所になる②将来の選択肢が広がると思いました。
プログラムとしては、これから全地域3ヶ月間のインターンシップに入っていきますので、参加者の皆さんはより深く地域づくりを実践していってくれることだろうと思います。
真面目に楽しく地域と関わる若者が増えるきっかけをこれからも作り続けていきたいと思いました。