ミライチャレンジプロジェクト事業~若者団体活動レポート~
2024年度よりはじまった、栃木県および公益財団法人とちぎ未来づくり財団が主催する「若者ミライチャレンジプロジェクト事業」
この事業は、若者主体による県政課題解決のための企画や、若者と企業やNPO等との連携・協働による企画に対し、活動費の補助やメンターによる伴走支援、アドバイザーによる助言などのサポートを行うものです。
今年度採択された団体は計6団体。本レポートでは、各団体の取り組みについて発信します。
りんくる
「りんくる」は、障がいの有無に関わらず、誰もが暮らしやすい社会を目指して活動する大学生主体の団体です。団体名には、「人々が繋がる場所、また来たいと思える場所をつくる」(リンク+来る)という想いが込められています。宇都宮大学、白鷗大学、宇都宮共和大学など複数の大学から集まった学生たちが、福祉や地域活性化に取り組んでいます。
主な活動は2つあります。1つ目は、障がい児や地域の子どもたちを対象としたイベント企画です。2023年12月、小山市で初めて開催した「クリスマスマーケット」では、バルーンアートやリース作りなど、多彩なプログラムを用意しました。誰もが楽しめるよう工夫された内容で、多くの笑顔が生まれました。また、2024年10月には「体験の秋!おやまフェスタ」を小山御殿広場で開催しました。このイベントは、ものづくりワークショップや運動体験、キッチンカーの出店を通じて、子どもたちに学校では味わえない特別な体験を提供し、親子で楽しめる場となりました。
2つ目は、障がい者就労施設の情報発信を行う「明るい未来を奏でようプロジェクト」です。このプロジェクトでは、栃木県内の就労施設を取材し、支援体制や働く環境、製品の魅力を動画にまとめて発信しています。これにより、就労を考える障がい者やそのご家族が施設選びの参考にできると同時に、福祉業界に興味を持つ人々や地域住民に福祉現場の魅力を伝えています。これまで、障がい児支援サークルNOBA、トリクマカフェとちぎ店aRutte、特定非営利活動法人はばたき、就労継続支援A/B多機能型事業所J-BASEの紹介動画を作成しました。作成した動画はSNSで広く活用されています。
これらの活動を通じて、「りんくる」は障がいの有無に関わらず誰もが安心して暮らせる社会の実現を目指しています。今後も多くの方々と協力しながら、活動をさらに発展させていきますので、ぜひ応援をよろしくお願いいたします。
以下のリンクより、「りんくる」が作成した紹介動画を視聴することができます。ぜひご覧ください。
・りんくるYoutube⇒https://www.youtube.com/@linkuru.tochigi
・りんくるInstagram⇒https://www.instagram.com/linkuru.tochigi/
ローカルキャンバス
栃木県イチ小さな町、塩谷町でまちづくりに挑む一般社団法人ローカルキャンバス代表の高塚桂太です。2020年に東京から地元塩谷町にUターンし、地域の仲間たちと「チャレンジできる町」の創造に向け日々活動に取り組んでいます。私たちの活動は任意団体からスタートし、2023年に法人化へと至りました。現在は、ローカルプレーヤーの育成やコミュニティ開発、観光事業を主軸に運営しております。
今回のミライチャレンジプロジェクトへの参加は、「ある想い」から動きは始めました。
地元にUターンして来た当時、私は知識も経験もなく、ビジョンとやりたいことを伝え続けるしかありませんでした。たくさんの地域の方や企業様との対話を重ねた結果、徐々に皆様から応援していだけき、支援や協力が集まるようになって来ました。その経験を通して、地域には、様々な課題が眠っていと言われいますが、それと同等に、一人一人が大小問わないワクワクや、やりたいことを持っていることに気づきました。「何かに挑戦してみたい」その想いを伝えることは、地域活性化においてとても大切な要素だと思います。
そこで今回のミライチャレンジプロジェクトでは、各々の挑戦してみたいことを伝える機会を作るため、「トチギWILL-CANピッチ」というピッチイベントを開催致しました。ピッチでは塩谷町・矢板市から4名の登壇者が集まり、審査員や来場者に対して、挑戦したい事業やプロジェクトの発表をおこないました。
ピッチイベント概要
■内容
あなたのやりたい(WILL)と地域住民と先輩事業者のできる(CNA)を結ぶ場。
■流れ
登壇者の5分間チャレンジピッチ
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審査員からのフィードバック
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来場者からの応援チップ投票
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来場者とのチームブレスト
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総評
■登壇者
【1人目】
「ゲストハウス開業を目指して」
インスタグラム: https://www.instagram.com/ulala_chiiiki2024?igsh=MWdxNXFqd2o4aG92MA==
【2人目】
「農(know)マルシェの開催」
インスタグラム: https://www.instagram.com/lc_hirakui?igsh=MXMycHk3eHJ5YTFoNA==
【3人目】
「居場所×子ども食堂」
インスタグラム: https://www.instagram.com/konogoro.care?igsh=MXhneGJlMzRwcjUyOA==
【4人目】
「地域のママさんの雇用創出」
インスタグラム: https://www.instagram.com/tatsuya.ss?igsh=MTV0aXd6aGxxOHRnMg==
■審査員
・塩谷町商工会事務局長 石下勲氏
・那須信用組合矢板市店支店長 磯栄二氏
・特定非営利活動法人とちぎユースサポーターズネットワーク 岩井俊宗氏
・有限会社手塚武商店代表取締役 手塚将之氏
作新短大・子育て支援隊
「ぽかぽかの芽」は、乳幼児期の子どもたちに向けた絵本の読み聞かせを主に行なっている学生団体です。私たちが活動で大事にしているのは、「私たちが大学で学ぶ知識を活かしながら、親子と地域を繋ぐ場をつくり、親子が笑顔で元気になる場所を作ること」です。保育の専門的な知識を学ぶ学生6人で、作成したオリジナル絵本の読み聞かせをしたり、大型絵本をイベントに参加する子どもたちと一緒に作ったりなど、お家では体験できない活動も行なっています。
開催イベントについて
これまで親子向けのイベントを4回(①2024年9月2日(日)、②2024年9月21日(土)、③2024年10月12日(土)、④2024年11月9日(土))行ってきました。それぞれ、作新学院大学女子短期大学部のキャンパス内で行いました。0歳児から3歳児までの子どもと保護者の方を対象に、手作りの布絵本や紙絵本、またおもちゃを用意し、読み聞かせや手遊びなどで子どもたちと遊びました。保護者の膝の上で安心しながら読み聞かせを楽しむ子どもたちの姿をみることができました。そこから、親子で楽しめる絵本にはどのような絵や言葉が使われているかなどを私達も学びながら活動に臨むことができました。子どもたちの興味や好奇心を引き出しつつ、保護者にとって子どもたちが興味を持つ絵本を知る機会を提供できたと感じています。
自分たちが主催するイベントだけではなく、とりくまカフェさんのボランティアに団体として参加して子どもたちに読み聞かせを提供したり、さくら市で開催された「ゆめ!さくら博」では子どもたちがブース出展を行いました。
今後の活動について
さくら市の「ゆめ!さくら博」から始まった大型絵本製作では、小学生まで対象年齢を広げました。ペンキや指絵の具を使って木の板に自由に絵を描く大型絵本の製作では、子どもたちが思い思いに色を塗り、活動に没頭する姿がありました。子どもたちが描いてくれたものを活かし、メンバー全員で大型絵本を作り上げました。今後開催予定の第5回目では、この大型絵本を読み聞かせする予定です。
日光若者まちおこし団体NiT
日光若者まちおこし団体NiTは、日光を今いる若者の力で明るくしていきたい!という想いで活動をしている団体です。主な事業に「イマイチ大学」という地域の大人が持つ様々な知識を紹介するWEBページの運営や、日光市における若者のチャレンジ拠点を整備する空き家改修プロジェクトがあります。
今回の事業では、空家改修のためのワークショップを行いました。1回目のワークショップは9月1日(日)に実施。拠点である「つむつむハウス」に集合し、参加者と共にローテーブルを作成しました。また、この日は「まちづくり×自己実現団体co-match」と共にTシャツづくりワークショップも開催。充実した一日となりました。
2回目のワークショップは11月17日(日)に開催しました。今回のテーマは、「日光材を使った家具づくり」。大和木材さんから端材をいただき、株式会社ヤギサワさんで木を切っていただきました。講師として、とちぎの木を活かす女子の会「木輪」の八木澤さんと橋本さんにお越しいただき、林業についての説明とクイズを出題してもらいました!木も人間と同じように、年を取り、二酸化炭素を吸収する力が衰えてしまうので、ある程度の年数がたったら切っって新たな木を植えかえる必要があることなどを学習し、私たちの社会と林業はあまりかかわれないけれども、地球という環境で生きていくうえで必要不可欠であることを実際のお話を聞いて感じました。
そんなお話の後に、みんなでカレンダーつくりと看板の色塗りをしました。
3歳と5歳の子も真剣に色塗りしててかわいかったです。とっても素敵なカレンダーと看板ができたので、ぜひつむつむハウスに来てご覧ください!
SEEDs
SEEDsは、栃木県を拠点に活動している団体で、栃木の魅力を広めることを目的にしています。私たちは、栃木ならではの素材を使った家具・雑貨を製作し、栃木県内外の人々に栃木の魅力を伝える活動を行っています。栃木レザーや日光杉、大谷石など、栃木ならではの素材に触れることで、地域の新たな価値を創出することを目指しています。
今回のプロジェクトでは、イベント出展やネット販売に力を入れました。「もくもく祭り」や「バンバ広場マルシェ」では、家具や雑貨の展示販売を通じて、栃木県内外の多くの方々に栃木の素材を直接手に取っていただきました。また、ネット販売を開始し、さらに広いエリアの方々にもその魅力を発信しています。各イベントでは、来場者から直接感想を伺い、商品の改良や新しいアイデアに活かしています。
活動を通じて私自身も栃木の魅力を再発見することができました。栃木県ならではの素材が持つ力やその魅力を知れば知るほど、地元への愛着が深まります。そして何より、この活動を通じて栃木県内外の多くの方々と出会えたことが大きな財産です。栃木をテーマに交流することで、新しい視点や気づきが得られました。
さらに、この事業をきっかけに新たなプロジェクトが始まっています。県内事業者へのブランディング支援や、新しい販売先の開拓など、未来につながる可能性が広がっています。SEEDsはこれからも「栃木の魅力」を多くの人に届け、地元がもっと誇れる場所になるよう活動していきます。
Orion×Students(おーえす!)
Orion×Students(おーえす!)は、「学生が地域の人々と直接かかわりながら、オリオン通り・ユニオン通りを、あらゆる時代の人々が交流できる場にしたい」という理念のもとに活動する学生団体ですイベントの企画や広報活動を中心に、地域との交流を大切にお待ちしております。私たちは、学生の立場・視点からオリオン通りと向き合い、「歴史ある商店街ならではの良さ」と「新しい文化の新鮮な楽しみ」が共存する新たな空間づくりを目指しています。
私たちのメイン活動は、「Orion School Festival(オリフェス)」という合同学園祭の企画・運営です。2024年10月14日(月)には第3回目となるオリフェスを開催し、学生が表現できる場を提供するとともに、多様な時代の間にコミュニケーションの場を生み出すことができました。当日は、アクセサリー販売やワークショップ運営など、19のブースが出展し、バンドやビートボックス、チアリーディング、お笑いなど計8団体がステージで発表しました。 約1,000人の方にご来場いただき、多世代にわたる交流機会となりました。
私たちは、活動を継続することでこそ地域に影響を与えることができると考えています。来年度以降も「学生の力でオリオン通り・ユニオン通りをもっと面白い!」という思いのもと、オリフェスだけではなく、オリオン通り・ユニオン通りの魅力を発信するために、商店街のお店の方々への取材を行い、インスタグラムを通じて広報活動を展開する活動などを実施していきます。