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〈第1弾〉宇都宮に、“支え合いのモデル地域”をつくる!学生が地域の方のお庭をきれいにしてみた
こんにちは。ライターの森谷です。
最近、ふと思うことがあります。それは、“自分が暮らしている地域の方との交流や接点が全くと言っていいほどない”ということ。
子どもの頃はボランティアや夏祭り等のイベントに参加していたこともあり、ある程度地域の方との関わりが持てていたのですが、大人になるにつれてその関わりも薄くなりつつあるのかもしれない…!と地域の方とすれ違うたびに思うのです。
とくに新型コロナウイルスの流行も相まって、若い方と高齢の方とがコミュニケーションをとったりおすそ分けをし合ったり地域のイベントごとに参加する機会が少なりつつあるいまの時代。
立ち話的に雑談が始まったり物の貸し借りが行われていたかつての景色は、そこに暮らす人たちの安心感や幸福感、笑顔の数にもつながっていたはず。
「困ったことがあったら頼れる、相談できる。そんな世代を超えて支え合える地域をもう一度つくれないか?」
そんな想いを共有した西地区ひまわり協議体(第二層協議体・西地区まちづくり推進委員会・地域包括支援センターさくら西含む)、株式会社エコス、栃木県県民文化課、宇都宮市高齢者福祉課、NPO法人とちぎユースサポーターズネットワーク。
まずは高齢化が進んでいる宇都宮市の西地区から“支え合いのモデル地域”をつくろうと、第1弾となる企画をスタートしました。実際に参加してきたので、その様子をリポートしていきたいと思います!
8月10日(水)、まっさらな空に白い太陽が降り注ぐ夏日のこと。この日は、帝京大学の学生含む11名で地域の方の住宅の庭掃除を行いました。
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どうして庭掃除なのかというと、『窓から見える風景をきれいにすることで起こる良い変化があるから』。
一人暮らしをしている高齢の方は、雑草で生い茂っている庭が気になっても一人きりで掃除を行うことが難しく、暗い気持ちになってしまいます。つまり、窓に映る荒れた庭を目にする度に「外に出ることが億劫だ」と感じてしまうことにもつながるのです。
それがもし窓から見える風景がきれいであれば、「今日も1日頑張ろう」「ちょっと外に出てみようかな」といった風に日々の意識も変わってくるはず。
さらに、普段入ることができない住宅の庭という“特別な場所”でともに作業をおこなうことで、自然と距離感が近くなりコミュニケーションが生まれる側面もあるのです。
「若い方が地域の方の住宅の庭に入ったらどんな景色が生まれるの…?」
そんな実験的な意図も込めて、早速作業スタートです!
まずは今回お邪魔する住宅の家主、松岡さんにご挨拶。注意事項等の説明を受けた後は、いよいよ掃除を行っていきます。
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炎天下なので、適度に休憩を挟みながら作業を行います。不要な雑草を抜いて…徐々にきれいになってきました!
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松岡さんも学生らと元気に作業に参加。そんな景色を見ながら、「ただ庭をきれいにするだけでなく、みんなで一緒に作業を行うことで高齢世代の方が元気をもらうきっかけにもなるのかも…!」と可能性を実感しました。
汗で背中を濡らしながら、一生懸命に作業を行っていきます。授業のことやアルバイトのこと、好きな食べ物の話など、他愛のない雑談をしながらの作業はやっぱり楽しいですね◎
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開始から約1時間後、ようやく作業終了です!ビニール袋は草や枝でいっぱいに。みんなで頑張った成果がこんな風に目に見えるって嬉しいなあ…
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心なしか、庭の風通しが良くなったような気がします。沢山汗はかいたけれど、久しぶりに外で体を動かして気持ちいい~!
終わりには、松岡さんの「ありがとう」という嬉しそうな笑顔が見れちゃいました。みんなで体を動かしながら、誰かの笑顔や「ありがとう」という言葉のために動けるってすごく幸せなことだなあ…。日頃味わえない達成感と爽快感で、学生の顔もなんだか晴れやかに見えました。デスクワークが基本のため年中運動不足の森谷も、単に一人で運動するよりもこういった活動の方が頑張れそう!(笑)
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終了後、「いい汗をかきました」「他の家の庭に入って作業したことがなかったので貴重な経験になりました」「地域の方の温かさを感じられました」という達成感にあふれた学生の声を聞くことができました。
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一方、「道端で会ったときに交流できるように地元の中高生にも参加してほしい」「地域の方や学生など、もっと色々な人と関わりたい」という今後につながるポジティブな声も。この活動は単に庭をきれいにして終わりということではなく、“地域で暮らす方との継続した関係性を育む”という大きな目的があります。
道端ですれ違ったときやお店で会ったとき、「あ、この前掃除してくれた子!」と何気ない会話が生まれ、世代を超えたコミュニケーションが広がっていく。そんな地域になったら若い方にとっても頼れる大人の数が増え、地域の方にとっても困ったときに「助けて」と言える若い方の数が増える。そんな景色が実現できたとき、互いにとって安心感や居場所感、つながりを感じられる住みよい地域になっていくはずです。
今回の企画は、支え合いの地域をつくるための小さな一歩。今後は、他の住民の方や学生をもっと沢山巻き込みながら、誰かの「困った」を解決するための仕掛けをつくっていきます。
頼りにくい「困った」の声や活動に参加してみたい方のお問い合わせも大歓迎です!第2弾は、あなたのご自宅の庭掃除に伺うかも…?
お問い合わせ
NPO法人とちぎユースサポーターズネットワーク
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