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《とちぎ地域づくりインターンシップ@県央エリア》活動体験レポート

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昨年度より第3回目の『とちぎ地域づくりインターンシップ』が、2023年の秋から始まりました。

『とちぎ地域づくりインターンシップ』とは、「地域づくりの担い手となりうる若者を継続的に地域につなぎきれていない」「地域に多くいる実践者同士のネットワークが不十分」という課題を受け、大学生・高校生・専門学生・20代社会人向けに開催されている、実践者とともに地域づくり活動を行うインターンシップです。

県北・県央・県南という3つのエリアに分かれ、中間支援センターや子どもの居場所づくり、ラジオ局や農地保全など、様々なテーマで活動を行う地域づくり団体のもとで活動体験やインターンシップを行います。

参加者はみんな地域づくり初体験ということで最初は緊張した様子でしたが、活動体験を重ねていくにつれて主体的に意見を述べたり行動する姿勢に変化していきました。
この記事は参加者にそんな変化を起こした県央エリアの活動体験について、コーディネーターを担当した中山が皆様にお伝えします✨

昨年度の活動体験レポート(県央エリア)はこちら

誰でも気軽に立ち寄れる健康相談所-NPO法人サロンみんなの保健室-

最初の現場は、活動をされているNPO法人サロンみんなの保健室さん。

事業内容や日々の活動、どうして法人が立ち上がったのか等の説明を代表の渡邊さんからお話しいただいた後、体組成計測定や握力、血圧の測定を行いました。

ずっと看護師として病院で勤務されていた代表の渡邊さんの経験から「何か症状が出てきてからではできることは限られてしまう。症状が出ないように日々健康を意識することがとても大切。若いから大丈夫という意識ではなく、若いうちからの健康づくりを」という言葉に参加者も納得の様子でした。

説明を聞いた後は実際に自分たちの健康状態はどうなっているのかを知るため、「握力測定」や「血圧測定」、体重や体脂肪率、筋肉量等が分かる「体組成計測定」を行いました。
普段なかなか測定しないような数値まで測定をすることで参加者それぞれに発見があり、個別でスタッフの方と何に気を付ければいいか、現状で体の悩みがないか等について相談をしていました。

全員がそれぞれの相談をした後はユニオン通りにあるコミュニティスペース「ほっと‼ステーション」へ。ユニオン通りを歩くのも全員初めてだったので、周りをキョロキョロしながら新鮮な気持ちで探索していました。
30分程度歩いて保健室に戻り、振り返りをしました。
若いうちからの健康意識をしていくことの重要性を認識したうえで、高校生や大学生の利用者をどう増やしていけるか、利用者とはいかないまでも健康を意識しながら生活する人を増やすにはどうすればいいかについて考える姿が印象的でした。

里山の人と資源を活かした都市農村交流を行う!-一般社団法人里山大木須を愛する会-

次の現場は、里山の環境保全、オオムラサキやホタルの保護活動、イベント開催、宿泊体験施設の運営等を行っている一般社団法人里山大木須を愛する会さん。

ほたるの里の古民家おおぎすがどのような経緯で今の状態になったかの説明を受けながら施設内を見学し、その後はそば打ちの名人に一からそば打ち教えてもらいながらそば打ち体験を行いました。

築130年の古民家が専門家の方や宇都宮大学の学生、地域住民の力で生まれ変わり現在の姿になるまでの経緯を教えていただきました。
現在のとてもきれいな姿になるまでは多くの時間と人がかかわったこと、大木須地域の方の結束力を知って圧倒されました。

施設見学の後、大木須地域で採れたそば粉を使ってそば打ちの名人から教えていただきながらそば打ち体験を行いました。
参加者全員がそば打ち初体験!
名人の魔法のような技術を見て驚きながらも見よう見まねで頑張って手を動かしていました。
徐々に形になっていく様子に興奮しながら楽しんでいた様子が印象的です。

実際に自分で打ったおそばと、担当の大貫さんが揚げてくれていた天ぷらを食べながら地域住民の方と振り返りを行いました。みんなそば好きだったのもありとてもおいしそうに食べていて、全員おかわりをしていました!住民の方と場所の温かさに包まれて、胃袋も心も掴まれていた様子でした。

市民参加型の情報発信を行う!-株式会社宇都宮コミュニティメディア(ミヤラジ)-

最後の現場は、2011年5月から、「つたわる。つながる。楽しめる。」を活動コンセプトに、インターネットのUSTREAM(動画配信サービス)や、ツイッター、フェイスブックなどのSNSを活用した参加型の情報発信を行う株式会社コミュニティメディア(ミヤラジ)さん。

事業内容や現状の説明、目指している景色をお話いただいた後にまち歩きをしてネタ探しを行い、局に戻ってきてすぐにラジオの生放送に出演しました。

「コミュニティFM ミヤラジ」がどのような経緯で生まれたのか、そもそも「AM放送」「FM放送」「コミュニティFM」の違いは何かという解説をしていただきました。
代表の稲葉さんが東京都から栃木県に戻ってきたときに、テレビやラジオが東京で見るものと同じだったことに違和感を覚え、「なんで地域の情報が出てこないんだろう。もっと地域の魅力を発信していきたい」ところからミヤラジが生まれたので、元からラジオをやりたかったわけではなく、情報発信の媒体を試していくうえで市民参加型のラジオもその媒体の一つとして続けているというお話がありました。地域の情報がなかなかネット上に出ないことは参加者たちも実感はしていたそうで、納得して話を聞いていました。

オリエンテーションの後は、みんなでオリオン通り周辺をまち歩きしました。二荒山神社のお参りを済ませ、すぐ横にあった二荒山会館の入り口で「黄ぶなおみくじ」と「餃子みくじ」を引きました。おみくじは開けずに、この後のラジオ生放送で中身を見ることに!
みんなラジオ初出演ということで、まち歩きの後に控えているラジオの生放送のことでとても緊張した様子でした。

局に戻り2人ずつのチームに分かれて少しの時間何を話すか打ち合わせをし、すぐにラジオ出演へ。
自分の話したことが多くの人に聞かれているということを考えて最初はとても緊張した様子でしたが、実際に番組が始まってからはハキハキと自分の言葉で話せていました。二荒山神社で引いたおみくじの開封も行いましたが、だれも大吉がいませんでした!(笑)
ミヤラジパーソナリティの津田さんのサポートもあって無事ラジオ番組出演も無事終了。全体で振り返りをして活動体験終了となりました。

県央エリアの3団体での活動は『地域づくり』の多様性に触れる活動体験になりました。
みんなの保健室さんでは、地域づくりも「人づくり」から。健康あってこそ!という学びを。
大木須さんでは、本当の地域密着型の地域づくりについて学び、
ミヤラジさんでは、地域活動をするだけではなく「発信」をすることでより地域が発展していくということを学びました。
プログラムとしては、これから全地域約3ヶ月間のインターンシップに入っていきますので、参加者の皆さんはより深く地域づくりを実践していってくれることだろうと思います。
「真面目に楽しく」地域と関わる若者が増えるきっかけをこれからも作り続けていきたいと思いました!