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地域づくりスキルアップ講座ーフィールドワーク #1 那珂川町/大田原ツーリズムー

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地域づくりに仕掛け人と現場をめぐり、その裏側を学ぶ

地域づくりスキルアップ講座フィールドワーク編(主催:栃木県地域振興課 運営協力:とちぎユースサポーターズネットワーク)は、地域づくりを志し行動している方、しようとしている方を対象に、現状把握、事業の構想力、準備・調整・実現力、他者と連携する力など、地域の課題解決に必要な力を育み、各地で新たな仕掛けが生み出せる人材ネットワークを形成を目的に実施します。第1回は、大田原ツーリズムが手掛ける有形文化財をホテルにし、そこを起点に地域の回遊性、活性化を仕掛ける取り組みの現場に行ってきました。(第2回は、11月18日、GOODNEWSが手掛ける那須のGOODNEWS NEIGHBORES、第3回は、12月16日グッドデザイン賞も受賞された「真岡まちづくりプロジェクト」の現場に行きます。)

今回のフィールドワークで伺った大田原ツーリズムは、地域未来牽引企業また2年連続の重点支援DMOで、大田原市のグリーン・ツーリズムによる旅行業、有形文化財ホテルを中心に町一体型ホテルとして運用し、地域活性化を行っています。またグリーン・ツーリズム事業では、農家民泊で180軒程度を有し、団体旅行を中心に農業体験や自然体験を提供しています。

ここ那珂川町では、有形文化財ホテル「飯塚邸」での宿泊・旅行を実施しています。飯塚邸は、アパートメントタイプ(キッチンや什器、冷蔵庫が揃っている)かつ近隣の地元のお店から食事が届く、長期滞在、地域一体型のホテルとなっています。その他、大田原市と周辺市町では海外からの教育旅行、農家民泊、農家ホテル など、次々に農村の持つ価値を顧客ニーズにつなげるコンテンツ(体験プログラム)を打ち出し、海外からも利用者が訪れています。

仕掛け人の藤井さんからのその経緯や取り組みにおける大事なことをお話いただき、那珂川町での取り組みの現場(商店街や飯塚邸)に伺いました。

藤井さんのお話は、観光と地域づくりはつなげて捉えており、顧客だけでなく地域のことも考えていました。また自らも海外に足を運び、世界での観光の在り方や潮流を感じていることも、日本のこれまでの観光の常識に縛られず、顧客のニーズ(マーケティングとターゲティング)を中心に据えた組み立てができているのだと感じました。これまで地域活性化的視点に立った観光では、「地域の資源を活かす」ことが中心かつ先に来てしまっていました。すると、その資源を使いたい(楽しみたい)方が不明確となり、情報を届ける先も迷ってしまいます。顧客が求めていることから考えて、それを地域資源でどう応えていけるか、(民間)事業としてのプロセスを地域と観光に展開されています。

また飯塚邸では、古き良き残すものと、デジタル(鍵など)を活用した現代技術が融合され、伝統的な趣と宿泊者のことを考えた居心地のよい機能性がありました。またコンシェルジュ(スタッフ)のナチュラルかつ品のあるおもてなしもあり、感動する空間でした。

地域づくりスキルアップ講座ーフィールドワーク編ーでは、これらの講義と現場を経て、自ら地域をより豊かにする活動・事業を育み、共に地域を創り出していくネットワークを広げていきます。ぜひ、次回那須の「GOOD NEW NEIGHBERS」にもご参加いただけましたら嬉しいです。

またより深く、実務的に、大田原ツーリズムの取り組みから、観光地域づくりを学びたい方には、「大田原農泊・DMOアカデミー」(主催:大田原ツーズム)が受講生募集しています。全日程の参加が難しい場合、事前に事務局にご相談ください。この研修プログラムは、とてもおススメです。ぜひ。