石橋駅に初めて降り立った大学生が考える、「石橋縁側」の楽しみ方
目次
しもつけしき 石橋縁側って?
2020年に国土交通省が、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける飲食店の支援のため、テラス席等による道路占用許可の基準を緩和する緊急措置を通知しました。これを受け、下野市では「新型コロナウイルス感染症への対応(「3密」回避、「新しい生活様式」の定着)」と「地域の賑わい創出」を目的に、JR石橋駅西口にあるグリム通り沿いにオープンテラスを設置する「しもつけしき 石橋縁側」を2020年10月1日〜11月末日まで実施しました。
今回はその第2弾として、飲食店以外の店舗も参加し、屋外へのベンチやイス・テーブルの設置を行うことで、コロナ禍による失われたひととひとの直接的な交流の場を地域ぐるみで提供していきます。
シモツケ大学より引用
https://www.shimotsuke-daigaku.net/archives/517
という取り組みで3月31日(水)までの期間限定らしいです。
とても面白そう!ということで、初めて石橋駅に降り立った大学生二人が参加店舗を巡りましたので、その時の様子をご覧ください。
石橋駅に降りてまず最初にあるのは?
関東交通(株)石橋営業所
駅前のロータリーに隣接しているので、バスを待ちながらゆったりとした時間を過ごすことができそうです。タバコの灰皿もあるので、喫煙者の方にとってもいい休息場所となりそうだと思いました!
早速一息ついてしまったのですが、時間はもう13時・・・
お昼ごはんを食べていない二人は飲食店を探して歩き出します。
そこで発見したのは
大衆割烹 安兵衛
【JR石橋駅西口から徒歩1分ほどにある老舗料理店「安兵衛」。店の隣にある大きなタヌキが目を引くが、それ以上に美味しそうなメニューが店外からでも見ることができる。】
グリム通りを西に向かって歩くとすぐに見つけられる場所にありました。
石橋縁側のポスターが貼ってある座席も店頭にありとてもわかりやすい!
店内に入ると優しいお母さんが迎えてくれました。
早速ランチメニューの「穴子天重セット」と「山かけ定食」を注文!
運ばれてきた瞬間の感想としては「穴子天が大きい!」
見た目で圧倒されながらも、口に運ぶとほろほろととろけてすぐなくなってしまいます。
タレの味付けもご飯と食べた時にちょうどよくなるように少し濃い目だけどさっぱりしていてクドくない!
山かけ定食は一言で言うと「落ち着く」です。
マグロのサクっとした食感をとろろのもちっとした食感がまとまりを持たせてくれてとても美味しい!漬物の味付けも丁度良く、まるでおばあちゃんの家にきたような安心感があります。
老舗らしい店内の落ち着いた雰囲気と相まって眠りに落ちそうになるくらいリラックスできます!
まだまだ巡りたい店舗がある!ということで安兵衛のお母さん方にお礼を言い、次の協力店へ!
カットサロン タサキ
【第一回シモツケ大学の歴史講座でゲストとしても出ていただいた田崎さんが営むカットサロン。】
ベンチに座っていると「お嬢ちゃん日焼けしちゃうから中入りな〜」といって店内に案内してくださいました。
流石シモツケ大学の歴史講座に出てた田崎さん。
旧石橋町の歴史についておっしゃった深い言葉が心に残りました。
「歴史的な書物には歴史としての事実は書いてあるけれど、その時代を生きていた人たちがどういう感情で生きていたか、歴史的な事柄が起こった時にどういう思いを抱いていたかまでは書いてない。」
「勉強だけじゃわからないことがあるから、こうやって話して伝えていくんだよ。」
この言葉を多くの人に伝えたい!としみじみ思いました・・・
石橋の歴史について、初対面の僕たちにも丁寧に温かくお話ししてくださってとても勉強になりました!
次に訪れたのはカットサロン タサキさんの隣にある
増山酒店
【常に店の扉が開いていて店内の雰囲気も昭和感を感じる落ち着く酒屋さん】
お店に入った途端に奥からワンちゃんがワンワンと可愛い鳴き声で迎えてくれました。
増山さんといろいろなお話をしながら、酒屋でしか見られないような珍しいお酒を見ることができとても楽しかったです。御年88歳の増山さんですが、88歳とは思えないほどお元気でお話をしていた僕らがパワーをもらいるんじゃないかと感じるような方でした!
ベンチも通りに面しており開放感もあって日向ぼっこに最適!!
続いてベンチを発見したのは
美容室 kiki
【グリム通り一番手前の十字路にある美容室】
こちらは少し変わった活用をしていました!
子供たちが喜びそうな可愛いカエルさんとハチさんがベンチでおやすみしています。
和やかな気持ちになりながら次のお店に向かいました。
続いて訪れたのは
日用雑貨・化粧品 ツノダ
【店構えから歴史を感じる個人商店。高齢の方への配送サービス等も小規模で行っている。】
前を通ると石橋縁側のポスターが貼ってあるベンチが置いてあるのですぐわかりました。
店内は少し薄暗く、入っても大丈夫なのかなと少し不安になりましたが、行ってみるしかない!と中へ。
中へ入ると優しいお母さんと息子さんが迎えてくれました。
席に座るとすぐ温かいお茶とキンカンの蜂蜜漬けを出してくださり、「あ〜ここもあったかいなぁ」と感じ、入る前に抱いていた不安な気持ちはどこかに消えていました。
息子さんとは地域の現在の問題(コミュニケーションの喪失・高齢の方が座って一休みできるようなところがない)等について、石橋縁側の取り組みが浸透していけば解決できるんじゃないかといった未来のお話をしました。
地域のことをとても考えておられる温かい方でした!
ツノダさんを出るともう外は日が落ちてきていました。
ツノダさんのすぐ近くの飲食店でベンチを発見!
高砂食堂
【創業91年目の老舗とんかつ屋さん。Radio Berryでパーソナリティーを務める永井塁さんのご実家だそうです。店内には様々な方からのサインがたくさん!】
事前におすすめと聞いていた串カツをオーダーし、少々気温は低かったもののせっかくなので外の椅子に座って食べました!!
美味しそうすぎて串カツの写真を撮るのを忘れてしまうというミスをしてしまいました・・・
食べ始まったらびっくりするほど美味しくて、このような変な顔になりながらも串カツを食べる手が止まりませんでした・・・
揚げたて熱々で、衣は薄付きでカリッとしています。衣に歯を入れるとプリプリのお肉が顔を出すと同時に肉汁が溢れてきますっ!
この美味しさで一本150円!ご飯のおかずとしてもお酒のつまみとしてもとても良いと思いました。
店内にいるお母さんお父さんに挨拶をして最後のお店へ!
最後に訪れたのは
鉄板居酒屋 添灯虫
【石橋駅西口を降りたら目の前にある居酒屋さん。石橋縁側の椅子とテーブルも分かり易いところに置いてくれているので、絶対に見つけられます!】
オススメの晩酌セットを注文!
晩酌セットは好きなおでんの具3つと好きな飲み物を選ぶことができるセットです!
落ち着いた店内でお店のお母さんと石橋縁側の取り組みについてお話しさせていただき、味の染みたおでんをアテにお酒を飲んで心も体もほっこりしました。
<石橋縁側を体験して思うこと>
「温かい」これが二人ともずっと抱き続けた感情です。
僕たちは二人とも生まれも育ちも栃木県ですが、石橋駅に降り立ったことはありませんでした。
どのお店も事前にアポイントを取ったりはしていなかったのですが、とても丁寧に対応してくださりました。
皆さん人間味に溢れていてとても温かく、若い僕たちの方が逆に元気をいただくような時間でした。
こういう取り組みは期間限定ではなくて、常設にして欲しい。
参加店舗も増えていけば石橋という町が今よりさらにいい町になっていくのではないかと思いました。
コロナ禍で失われていた対面でのコミュニケーションは、やはり人間としてなくてはならないくらい大切なんですよね。感染防止対策はしっかりした上で対面でのコミュニケーションが活性化していくと、人々の心も少し穏やかになるのではないかと感じました。
今回お世話になったお店の方々、本当にありがとうございました!
石橋縁側は「心の休日」でした。
石橋縁側について気になった方はシモツケ大学のホームページへ!