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〈求人〉将来も続く価値を創造する。『株式会社ビルススタジオ』の場所づくりのヒミツ

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読者の皆さんは、どんなときに幸せを感じますか?

立ち寄ったお店でコーヒーを飲むとき、近所のおばあさんとおしゃべりするとき、天気のいい日にお散歩をするとき。

十人十色の答えがあるかと思いますが、やっぱり小さな幸福は、私たちの生活圏での出来事に息づいていることが多いですよね。

日々の“豊かさ”って、実はとっても身近にあるものなのかもしれません。

そんなことを考えさせられるのが、今回ご紹介するビルススタジオ代表取締役・塩田大成さんのインタビューです。

2006年に開業したビルススタジオは『空間プロデュース』を掲げ、ヒアリングから物件引き渡し後の相談まで幅広い業務をこなしています。

また、ビルススタジオの運営する不動産サイト『MET不動産部』では、個性的な物件が多数紹介されています。

不動産仲介や建築設計…そんな既定の枠組みだけでは語りつくせない、ビルススタジオの魅力に迫ってみました!

今回訪れたのは…

訪れたのは栃木県宇都宮市、東武宇都宮駅から徒歩5分ほどの場所に位置する『もみじ通り』。ドーナツ屋さんやカフェなど、お洒落なお店が立ち並んでいます。

実はこれらのお店たち、どれもビルススタジオが建築設計を手掛けたり、物件を紹介したりしてできたお店なんです!

あたりを見回しながら歩いていると、ビルススタジオが姿を現しました。

株式会社ビルススタジオ代表取締役 塩田 大成(しおだ たいせい)さんが出迎えてくださいました。今日は、よろしくお願いします~!

『要望』→『欲望』を叶える会社に

有名建築家事務所や組織事務所、町場の事務所など、様々な建築設計事務所を経てビルススタジオを開業された塩田さん。現在のお仕事へのまなざしにも、これまでの経験が活かされています。そんな塩田さんに、ビルススタジオの活動の基盤についてのお話を伺いました。

どのような思いからビルススタジオを設立されたのでしょうか。

以前働いていた設計事務所では、お客さんから「この土地にこの予算で家を建ててほしい」と条件を指定されていました。でも僕は、ただ言われたことをやるだけじゃつまんないなって思ったんです。なぜなら、もっと根本の部分から考えないと結局のところお客さんの理想は実現できないから。

根本の部分…?

例えば、ビルに挟まれた一角に土地を買っちゃってるのに、よくよく話を聞くと「1日の終わりにお酒を飲みながら空を眺めたいんだよね」なんて言われたりするんです。そんなとき、「だったらそもそも広い所に土地買えばよかったじゃん」って思うわけですよ。もちろん与えられた条件内でいいものを作ろうとするのもひとつの仕事の在り方ですが、そのやり方は僕にはしっくりこなかった。こうした経緯から、設計を軸にしながらも1からプロジェクトに関わるビルススタジオをはじめました

『場所づくり』は、ビルススタジオのお仕事におけるキーワードのひとつだと思うのですが、そこにはどのような意味があるのでしょうか。

実は、『場所づくり』に正式な定義みたいなものはないんです。設計事務所でも不動産会社でもなく、ただ空間に関わることをやっている会社なんだっていうことをぼんやりと示すことで、必要に応じていろんなことを行いやすいと考えています。

そんな思いが込められていたとは…。まさにビルススタジオの活動を表している言葉なのですね。塩田さんは、お客さんそれぞれに合った『場所づくり』のために、どのようなことを意識されているのでしょうか。

お客さんが話す『要望』より、その言葉の裏にある『欲望』の部分を見つけ出すことです。そうすることで、その人が根本的に実現したいと思っていることが分かってくる。それが何かを捉えたうえで、依頼されたことをただやるだけじゃなく、僕らなりの提案をしていくことを意識していますね。

言われたことをそのまま実行するほうが、一見簡単なようにも思います。敢えてそれをせず、なぜ本質的な部分(欲望)に注目を?

要望を反映させる方が実は大変だということに気づいたんです

例えば「とにかく収納がほしい」という要望をできるだけ実現した設計を提案したとします。すると今度は「もっと開放的なキッチンがいい」って言われちゃって、案が崩れてしまう。でも、「そもそも何で収納がいるの?」ということを掘り下げてみると、そこには「1番抜けのいい景色を眺められるところで料理をしたい」という欲望があることが分かってくる。収納は、その欲望を実現するための手段でしかなかったんですね。これが分かると、あとはキッチン中心に全体を組み立てることができます。お客さんとの解釈の行き違いが起こらないためにも、欲望を追究するほうが効率的なんです。

塩田さんは、お客さんの欲望をすくい取りつつ、ご自身の考えや軸もしっかりと持たれているように感じます。

そこは自分とお客さんとの価値観のぶつけ合いですね(笑)

自分のことを話さない人には相手も本音を話さないじゃないですか。それと一緒で、相手の欲望を引き出したければこちらも普段からやりたいことに忠実でいる必要がある。会社や自分自身として、その軸はしっかりと持っておくようにしています。

では、ビルススタジオさんの『軸』とはどんなものでしょうか。

生活・日常・継続の3つをつくり上げることです。

微妙なニュアンスの違いの言葉ですが、この3つを成立させられると『質』が実現できると思っていて。「おいしいものを食べたい」「くつろげる場所が欲しい」。そんな住む場所に求める当たり前のことを突き詰めた先に、のこり続ける場所をつくることができると思っています。

なるほど…!難しいことばかりを考えすぎていたらたどり着けない発想ですね。

もみじ通りを守る

2007年に商店街が解散したもみじ通りは、以前は空き家ばかりの閑散とした通りでした。しかし2010年、ビルススタジオがユニオン通りから移転してきてからは、少しずつ活気を取り戻していきました。現在ではドーナツ屋さんや雑貨屋さんなど、お洒落なお店が立ち並ぶ通りへと生まれ変わっています。

ビルススタジオは、どのようにもみじ通りと関わってきたのでしょうか。

もみじ通りが変わったきっかけについて教えて下さい。

最初はカフェの移転を考えてる人がいるっていう話を小耳にはさみ、その人をもみじ通りに誘いました。でもシナリオがあるわけではなかったので、その後は特にこちらからアクションは起こしたわけではないんです。ちょっとずつの積み重ねで、徐々にお店が集まってきたって感じです。

今では多くの方がもみじ通りへの入居を希望して訪れると思うのですが、どんな風に物件を紹介しているんですか?

来てくれた方にすぐに物件を紹介することはしていません。まずは「どんな商売がやりたいか」「どういう生活がしたいか」「物件運営能力はあるのか」といったことを雑談しながらヒアリングしていきます。その上で、「この人はもみじ通りに向いているな」と感じたら「ちょっと物件見てみましょう」と声をかけるようにしてますね。

ヒアリングは物件紹介のうえでも大切な過程なのですね。塩田さんの思う『もみじ通りに向いている人』って一体…?

好きなものや価値基準をしっかりと持っている人です。そういう人は自分の価値基準がはっきりしていて、理想を追求するじゃないですか。だから自然と近所の人が利用してくれるようなお店をつくってくれると思います。

周辺に住んでいる方のことまで考えているんですね!

住んでいる方に認めてもらえるかどうかは、この場所のクオリティを守る上での判断基準のひとつになっています。僕はもみじ通りで培われてきた空気が好きでここに事務所を移転してきました。だからこそ、もみじ通りが居心地の良い場所であり続けるために近所の人の評価を意識することは心がけています。

地域が自走する仕組みのこり続ける場所づくりを目指して

ビルススタジオは、今だけでなく将来まで見据えた場所づくりをしていました。そこから見えてくるのは、これまでの価値観にとらわれない新しいコミュニティの在り方かもしれません。

実際に場所づくりをされてきて、思い描くような場所になってきたと感じるときはありますか。

あんまりないですね。

物件が完成したときは構想が形になる瞬間ではあります。だけど、そこから店がどんな風につくりあげられていくかは店主の人に委ねられていることなので。僕らはそれを「面白くなってきたな」と思いながら見てるだけです(笑)ずっと店の方向性をコントロールし続けようとは考えていないですね

てっきり、物件が完成した後もつきっきりでプロデュースしているのかと思っていました!

意外とそうでもないんですよ。逆に、どのプロジェクトでも自然派生的に継続していく場所にすることを意識しています。手取り足取りで関わり続けていると案件が増えるたびに僕らの負担が増えていってしまうし、僕らの想像以上のクリエイションも起こりにくくなってしまう。だからこそ、場所づくりのコンセプトを固める段階で、できるだけ自走するための仕掛けをつくっておくようにしていますね。

自走するための仕掛け、ですか?

そうです。中途半端に入居者の方とコミュニケーション取り続けるのって、すごく難しいんです。首を突っ込みすぎると、「一時期はよく来てくれたのに最近全然来なくなっちゃった」と言われてしまう。以前と今で熱量が変わってしまった風に見られる方が印象悪いかなと思っているので、そうならないよう距離感は気にしています。

干渉されないからこそ入居した方々が好きなことに挑戦して、場所自体が自然と面白くなっていくのかもしれないですね。

実際、もみじ通りでは数店舗が出店してマルシェなんかやったりしてるみたいです。僕は参加してないですけど(笑)もみじ通りは既に商店街が解散してるので、従来の住民の組織はないんですよ。みんなで集まることが義務化されていないからこそ、自発的に仲いい人同士が集まって何かを企画したりして、この場所に活気が生まれている側面もあると思います。そんな中、僕らは地域の人が気軽に相談しに来てくれるような『町の不動産屋』でありたいですね。

住んでいる方が自由に関わり方を選択できることは、住みやすさにもつながりますね。新しい価値観に気づかされました。

物件の力から場所全体の力へ

開業から16年がたったビルススタジオ。日々のお仕事をこなすなかでは、塩田さん自身の興味関心も移り変わっていくそう。常に新たな挑戦を続ける塩田さんは、今、何を見ているのでしょうか。

不動産を始めた当初は、可愛いタイルや小さな窓からのぞく雑草の花など、パーツに注目しながら物件を見つけることが多かったです。でも最近では、物件そのものの力だけでなく『界隈』の力にも注目しています。

界隈の力?

簡単に言うと、物件1軒ずつではなくもっと大きな場所のくくりで見たときの魅力が『界隈の力』だと考えています。住む環境が良ければ物件単独の魅力は要らないし、なかったら僕らがつくればいい。それよりも、その場所に住まないと実現できないライフスタイルの方に興味が移ってきました。

それはどうしてですか?

多分、僕に子どもができたからですね。子どもは住んでいる地域で親じゃない大人と沢山触れ合いながら大きくなっていく。そんなとき、周りに色々な職業の人や面白いことをしている人がいれば、全部親が教えなくても、子ども自身が価値基準を見出せるようになるんじゃないかと思っています。

だからこそ、散歩がてらおいしいパン屋さんに立ち寄ってそこの店主としゃべって帰るみたいな、そんな繋がりの豊かさがある場所の重要性を感じるようになりました。

塩田さんのこうあってほしいと思う地域像は、結果的に誰にとっても素敵な場所になるような気がします。

そうなればいいですよね。最近では、お店単体だけじゃなく、お店が集まる場所自体をプロデュースする依頼をもらうことも増えました。こういう場合、クライアントさん自身は実際にそこで商売するわけじゃないんだけど、ある程度の規模の敷地を活用してインパクトになることを仕掛けていくことを目指してる。今後は、それにうちが伴走していくみたいな仕事にもっと挑戦していけたらと思っています。

まさに『空間プロデュース』ですね。

こういう仕事では、『地域をリサーチする』『お店を出店してくれる人を探す』『コンセプトを考える』…というように、手順を踏んで総合的に考えなきゃいけないことが多いんです。すぐに建物の話にたどり着けないっていうのが面白いところでもありますね。これからも、地域の人の関わりのきっかけになるような場所をつくっていきたいです。

一緒に働く“マニア”の方、募集中!

ビルススタジオでは、ひとクセある物件探しや各案件で、スタッフひとりひとりの個性が光ります。物件紹介や建築設計にとどまらず、場所や人との繋がりを生み出し続けるビルススタジオで、あなたの個性を場所づくりに活かしてみませんか?

業務内容は、不動産仲介からウェブ運営まで幅広く、それぞれの興味関心や到達度に合わせて話し合いながら決めていくことができます。

塩田さんはどのような人と一緒に働きたいですか?

好きなものごとがはっきりしている人ですね。情熱を注ぐ対象は、漫画でも音楽でも何でもいいんです。何か好きなことを持っている人は自分の価値基準がしっかりしているから意見交換がしやすく、話していて色んな発見があると思っています。

場所づくりには物件以外に対する興味も活かすことができるんですね。

そうですね。逆に物件や不動産のことはこれから身につければいいわけだから、それ以外にも興味がないとできない仕事かもしれないです。仕事中に直接趣味の話をするわけじゃないとしても、『好きなもの』はその人の価値基準にしっかりと根付いている。スタッフと解釈を交換し合いながらひとつの結論を導き出すことは、楽しみでもあります。

終始穏やかな物腰で淡々とインタビューに応じてくださった塩田さんでしたが、その目がたたえる輝きは、本気で場所づくりを楽しみ、理想を追い求めてきた姿勢を物語っていました。

「自分が心地よくないと、誰かのための空間をつくっても誰のためでもなくなっちゃう。そこには自分さえ行かないから」

こう語る塩田さんの原動力は「自分がどんな日常を生きたいか」という、極めてシンプルで、実感に根付いた問いかけにあるのではないでしょうか。

だからこそ、ビルススタジオのお仕事はいつもだれかの日常に寄り添い、のこり続ける場所をつくり出しています。

そんな魅力あふれるビルススタジオで働きたいと思った方、ぜひ下記の求人情報をチェックしてみてください!

求人情報について

求人職種 不動産企画、建築設計
業務内容場所づくりに関係する全般
雇用形態 正社員(経験者は短時間勤務も可
給与・月給経験、人柄による
勤務地栃木県宇都宮市西2-2-24
勤務時間10-19時
休日・休暇日・祝、第2,4土、夏季・年末年始
福利厚生社会保険、雇用保険
採用予定人数不動産企画、建築設計 各1名
応募資格・条件 特になし
応募方法メール(virustudio@ybb.ne.jp)にてご連絡ください
応募書類履歴書、あれば職務経歴書、(建築設計の方)ポートフォリオ
選考方法書類選考の後、面談にて決定
お問合せ先virustudio@ybb.ne.jp
メッセージ栃木県を中心に様々な場所づくりに立ち上げ初期段階から運用段階まで関わることのできる、緊張感と好奇心に溢れる仕事をしています。

ご応募・お問い合わせはこちら

⇒メール:virustudio@ybb.ne.jp

興味を持った方、ここで活動してみたい!働きたい!と思った方は、ぜひお気軽にご連絡ください。ご連絡いただく際に、「あしかもメディアの求人情報を見ました」とお伝えいただけますと嬉しいです。