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とちぎのシゴト

耕作放棄地に見る新たな可能性 ーAGRIX合同会社 佐藤勇介さん

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今回、インタビューを受けてくださったのはAGRIX合同会社の佐藤勇介さん。益子町で耕作放棄地や非農家さんが相続した土地を利用して国産小麦の生産を行い始めました。国産小麦の生産から加工・販売までを従業員5名で行っています。今まで会計事務所での知識や農業経験活かして事業に取り組んでいます。どのような想いで事業をすすめているのかうかがいました。

プロフィール

佐藤勇介さん
栃木県真岡市出身
趣味、好きなこと:ものづくり、アウトドア

失敗から学ぶこと

 耕作放棄地を利用して生産から販売までができるものが小麦か大豆の2つだと考えました。そこでこの二つを、1度でたくさん作れて保存も効いて加工もできるものという観点で比較をしてみました。大豆も加工に強いのですが、小麦の方がケーキや麺などに加工ができて単価が高くて大豆に比べると加工も少し早いです。また、国産小麦の需要も高まってきてるので、販売や加工のことを見越して小麦を選びました。ここまで考えることができたのには、以前の失敗があったからです。一番初めに農業をしたときに、アリがちなんですがトマトとナスとハーブで有機栽培をしたことがあります。しかし、毎日がきつくてミスしたなと思いました。前の経験を今回の事業に活かせたと思います。
 小麦の加工は作って試作品で売り上げが建てることができないと、スタートできないので、2月の前半からUberEatで焼きそばを売ることにしました。4月からハーブとイタリアントマトの栽培もはじめるので、忙しくなる予定です。忙しくなったら誰かまた人を雇いたいと思います。実は根がさぼり屋なので、仲間が助けてくれます。ピラミッド型の組織にすると上手くいかないです。自分が一番何もできなくて元気なだけなので、こうなるとみんな頑張ってくれて意外とチームとして成り立ちますよ。新しいリーダー論ですね。

余っているものと仕事を掛け合わせて

 耕作放棄地や非農家さんが相続した土地が余っているので、この土地を使えないかと考えがありました。東京からUターンして、会計事務所で働いていた時に農業をされているお客さんが多く、お客さんの中には跡継ぎがいないからもうやめてしまうかというような声も耳に入っていました。
 また、自分自身が栃木県に戻ってきたときに自分に合った場所を見つけることや人間関係がリセットされて0から構築していくことが大変だと感じていました。UターンやIターンをしたいと思っている人が困るポイントだと考えます。特に農業はお金になるまでに時間がかかります。田舎になると雇用も生まれにくく、帰ってきたのに職がない状況にも陥ると思います。自分も農業を始めてみた時にお金がなかなか回らずに、つらい想いをしました。また、実際にUターンやIターンをしている人との交流もあまりなく、人間関係を一から作るのも大変でした。この耕作放棄地と雇用の問題を一気に解決できると思い、余っているものと自分たちの仕事が繋がればいいなと思って事業に取り組んでいます。

課題を解決していくことで見える未来

 はじめた理由は反骨精神があったからとか、お金のためとか、モテたいからとかそんな感じでした。反骨精神は、自分が大学に行って会社に勤めてというルートから外れたことがきっかけで、正規のルートから外れてしまったから自分でやるしかないという思いでした。根っこは、ネガティブな理由でしたね。でも、そんな理由や精神論だけでは上手くは行きません。ある程度軌道に載せることができても、継続していくためには課題を解決していく必要がありました。課題を解決していくと、次に新しいことができるようになって少し前向きになって行きます。例えばですが、カレーを作って販売をしているのですが、おいしいものを出すと喜んでくれてうれしいです。喜ばれることをしてみるとうれしくなってモチベーションにも繋がります。そして結果的に売り上げにも繋がります。もっとおいしくするために課題をクリアしていったら、次に繋がってくることを実感しています。
 あとは、自分がなんでも決めるのが好きな性格でもあるのではじめてみた所もあります。最初はわけわかんないままはじめて、おっかないという気持ちはありました。怒られるのは慣れてきたのでどうってことなかったんですが、この先どうなるんだろうという不安はありました。今でも無策なときが一番怖いです。
 私はこれから、UターンやIターンをしてきた人でもはじめるときに20万円くらいが給料になるようなビジネスをしていきたいと思います。拡大していくときに人も必要になってきます。農業をやりたいと思って帰ってきた人が最初に自分たちのお店で働いてくれて、経済的にも安定してきて、お金を上手く回せるようになったら独立して出ていくというような風に繋がって言ったらいいなと思っています。ここが入り口になるイメージです。
 また、最終的には農地に直売所兼カフェを作りたいと考えています。しかし、課題もたくさんあります。カフェならおいしいケーキが必須なところが一番ネックです。国産小麦は用意できますが、人が足りないし、洋菓子の製造もできるようにならなければいけません。まずは、販路を増やしていくなど、作戦を練る必要がありますね。

次世代の若者へのメッセージ 
 ー友達いっぱい作るといいよ!

 一人でやっていても面白くないので、知り合いがいると楽しいと思います。友達がいっぱいいてくれた方がいいです。コロナなので今はなかなか会えていませんが、東京の友達のお仕事を手伝ったり、逆に友達がお仕事を手伝ってくれたり、そんな関係のお友達がいます。
 大概、こちらから好きになったらあっちも好きになってくれてお友達になれると思います。たまにめっちゃ嫌われることもありますけどね。
 あとは、自分がやりたいことをやっている間に出会った人と仲良くなると思いますよ。こっちに帰ってきて無理やり友達を作ろうとしたこともありましたが、見ているものが違うと共通点がないのでなかなか仲良くなれませんでした。自分がやりたいことをやっている間に出会った人を好きになってみてください。そして、お友達になって楽しく活動してください!